【1:応急処置を行う】

フットサル中に怪我をした時の応急処置の基本は、PRICES処置を行う事です。

※フットサル中によくある怪我・疾病はこちらを参照

PRICES処置と共にメンバーと手分けして以下を行って下さい。

・受傷者を落ち着かせる。氷、副木、テーピング、コールドスプレー等の応急処置セットを準備する。

※PRICES処置の解説

Protect=保護、Rest=安静、Icing=冷却、Compression=圧迫、Elevation=挙上、Support=固定

1:Protect=保護

[処置]
安全な場所へ移動する。受傷者を保護する。受傷部位を保護する。


2:Rest=安静

[処置]
らくな姿勢や肢位をとり、怪我をした部位だけではなく全身を安静にする。安定しない部位の怪我はあて木で固定し、少しでも動かさないようにして悪化を防ぐ。
※動いてしまうと、全身の血液循環がよくなって腫れが悪化してしまう。
[効果]
腫れや炎症をおさえ、出血を最小限にくい止めることができる。


3:Icing=冷却

[処置]
氷を20分間ほどあて、患部の感覚がなくなるまで冷やす。氷がなければ水道水で冷やし、誰かに氷を買ってきてもらう。
アイシングを再開する目安は、冷却によって麻痺していた感覚が再び回復したら行い、寝るまで1時間ごとに冷却を繰り返す。
負傷後24~48時間は上記を繰り返す。
負傷後2日間は患部を温めないようにするため、風呂は控える方がいい。どうしても汗を流したいときはシャワーにする。
[効果]
痛み・腫れ・内出血・炎症を抑える。
[注意]
冷やしすぎると患部の皮膚が凍傷を起こす。就寝時は凍傷防止の為、氷は外す。


4:Compression=圧迫

[処置]
患部を包帯や伸縮性テーピングを用いて圧迫する。
[効果]
内出血と腫脹の形成を軽減する。
[注意]
強く巻き過ぎて血行を妨げないようにする。弾性包帯で巻いた後は血流が指先まで通っているかチェックする。
つま先や指先が紫色・蒼白だったり、痛いようだったり、痺れがあるようであれば強く巻きすぎ。
しびれ・けいれんなどが現れたら、すぐに包帯を取る。圧迫後、時間をおいてから変色やしびれが無いかを必ず確認する。


5:Elevation=挙上

[処置]
患部を心臓より高い位置に上げる。
足関節や膝関節の怪我であれば、座布団やタオルなどを下に入れて挙上する。
床に座って、箱などの上に座布団やクッションなどを敷き、楽な姿勢を取れるようにするとよい。
足関節の捻挫であれば、就寝時に布団の下にスーツケースやダンボール、固めのクッションや座布団などを置いて足元を上げるとよい。
[効果]
内出血、出血、腫れを軽減する。

6:Support=固定

[処置]
脚の怪我であれば松葉杖や車椅子を使って患部に体重をかけないようにする。
テーピングや伸縮包帯、三角巾、副木等を用いて患部周辺が動かないようサポートする。
[効果]
痛み・腫張・炎症を抑制する。


【2:受傷直後の状況を確認する】

1:怪我をした状況
・選手同士の接触があったか?
・強く打ったり捻ったりしたか?
・どの方向から力を受けたか?
・転倒したか?

2:動作の可否
・動けるか?
・立てるか?
・歩けるか?

3:痛みの程度
・我慢できるか、我慢できない痛みか?
・違和感やしびれはあるか?
・どんな痛みを感じるか?

4:炎症の状況
・患部は変形していないか?
・腫れはあるか?


【3:救急車(119番)の手配が必要か判断する】

判断に迷う場合は東京消防庁救急相談センターへ電話する(#7119、又は03-3212-2323

・緊急性の判断
・受診必要性の判断
・応急手当のアドバイス
・医療機関の案内(日曜に受診できる病院はどこか等)

【4:救急車、タクシーを手配する】

【5:病院を手配する】

【6:緊急連絡先へ電話する(家族、友人等)】

【7:受傷者の荷物を持って病院へ付き添う】